忙しくても、気持ちよく料理を渡す。
その想いが、お客様の体験のかくし味に。

長い時間をともにするから、安心して働ける職場を選びたかった。

「研修で来ている僕にもやさしく教えてくれる」。専門学校の校外研修で、T.Y.HARBORで1ヵ月間過ごしてそう思えたので、土日にアルバイトで入らせてもらい、卒業後の4月から新卒社員として入社しました。長い時間を過ごす就職先には、安心して働ける職場を選びたかったんです。
2013年の春入社の僕たちは、タイソンズアンドカンパニー（以下：タイソンズ）の新卒採用第一期生。社員になったことで、気が引き締まる思いでしたね。でも、アルバイトにも経験豊富なスタッフはいますし、当時は一番若かったので、教えてもらうことばかり。T.Y.HARBORは常にお客様で賑わっている店舗なので、とにかく忙しいんです。今だから言えますが、時間までに仕込みが終わらず、悔しくて帰り道に涙を流したことがあります。でも、仕事ができなかったときに注意されるのは当たり前。ちゃんと上のスタッフが見てくれていると感じました。泣いたらすっきり。その後は、どうしたら仕事が早くできるかを考えましたね。

一方で、料理がタイミングよく準備できていたら「ナイスタイミング！」ってほめてもらえる。タイソンズにはいろいろな店舗がありますが、店舗内はもちろん店舗の壁を超えて仲がよく、同じ会社で働いているという気持ちで通じ合っている気がしますね。

ハングリー精神がないと、成長できない。
学ぶチャンスは自分でつくる。

入社2年目の頃、自分の知らない料理についてもっと学びたいという気持ちから、「シェフズ キッチン」という社内研修の企画を提案してみました。これまでタイソンズの味をつくってきた歴代シェフたちがつくる料理を僕はリアルタイムに体験していないので、料理するところを見て、食べて、学んでみたいと思ったんです。人材育成の安藤さんに話をしてみたら「よし、やろう！」って、とんとん拍子に話が決まって。早かったですね。包丁さばきに圧倒されたり、料理とワインのマッチングなどを学んだり、いい機会になっていると思います。自分が勤務する店舗以外のシェフを身近に感じ、話をすることができるのも嬉しいです。

T.Y.HARBORにいた約3年間でいろいろと経験できましたが、1つ後悔しているのは、もっと自分から積極的に仕事を取りにいっておけばよかったということ。例えば、肉を焼くためにフライパンをあおるのですが、その迫力に尻込みしてしまい、自分から焼き方を教えてほしいと言えなかったんです。やっぱりハングリー精神がないと、成長はできないですよね。CRISTAに異動してから、自分がどれだけできていなかったかを再確認しながら、肉の焼き方も一から教えてもらっているところです。

お客様の楽しい体験のために、
ホールのスタッフに気持ちよく料理を渡す。

おいしいのは当たり前で、さらにプラスして「楽しかった」と言ってもらえるレストランであるというのがタイソンズの考え方。僕はキッチンにいるので、直接お客様にサーブするわけではないですが、どんなに忙しくてもホールのスタッフに気持ちよく料理を出すことを大切にしています。例えば、僕がトゲのある料理の出し方をしたら、ホールのスタッフに連鎖して、お客様に伝わってしまうかもしれませんよね。

タイソンズに入社して感じるのは、人類みな兄弟ではないですが、“スタッフはみな兄弟”という雰囲気。社長を筆頭に、みんなが同じ方向を向いていると思います。誰かが忙しくなったらみんなで助ける、片付けが遅ければみんなでフォローする。他の店舗のスタッフと休みの日にBBQに行くこともあります。親が上京してきたときには、食べに行こうと胸を張って連れて行けるし、仲のいい友人にも働くことが楽しいと言える。実は、別の飲食関係の会社に就職した専門学校時代の仲間が、やりがいを感じられず悩んでいたので「じゃ、うちにくれば？」ってすすめたんです。今では、僕の「うちにくれば？」をきっかけに、3人が入社して働いています。